うさぎと一度でも暮らしたことのある方なら分かると思いますが、うさぎは何でもかじります。木や葉っぱだけではありません。プラスチック・布・金属まで、ほとんど素材を選ばず何でもかじりチャレンジを仕掛けます。その中でもかなり多くのうさぎ飼いさんが悩んでしまうのが、
部屋んぽ時やサークル内で、うさぎがマットや敷物をかじること!
だいたいがカミカミと穴掘りがセットになっており、たちまちマットはほつれて無残な姿に…。見た目もマイナスですし、うさぎが繊維を大量に飲み込めばお腹にも危険です。ですので、放っておくのはNG。早めに適切な対策をしましょう! マットや敷物を替える対策の他、同時に行った方が良い重要なアプローチもありますよ。
うさぎがマットをかじる時は複数の対策をしよう!まずはマット替えから!
まず、少し残念かもしれませんが…。うさぎにマットや敷物をかじらせないための対策として即効性の高いものは、
マットや敷物を替える以外に(ほぼ)選択肢はありません!
理由は、うさぎがマットをかじるのはほとんどが習性によるものであり、簡単にやめさせることは出来ないからです。そうでない原因(ストレスやわがまま)があったとしても、その根本的な解決には時間が必要となります。しかし、マットをかじる問題の解決には、余り時間をかけていられません。
もしもうさぎがマット・敷物の長い繊維を飲み込んでしまった場合、重大な事故につながる危険があるからです。
ですので、出来るだけ早くマットを替えてうさぎにかじられないようにしましょう。なお、すぐに替えるのが難しい場合は、うさぎがかじる場所だけでも何かで覆ったり、家具などで隠しておくのも手段の一つですよ。
マットの素材選びアドバイス!普段うさぎがどこをかじるのか注目してみて
では、具体的にどんなマット・敷物を選べばいいのでしょうか? 以前トイレをかじられる問題についての記事を書きましたが、トイレは陶器という『絶対かじられない素材』があるのに対し、マットの場合は素材が沢山あるため選ぶのが難しいかもしれません。
こういう時は、うさぎが普段『敷物のどこをかじっているのか』に注目してみましょう。例えば、毛足の長いカーペットだから、その毛先を引っ張り出してしまうのかも。この場合はパイル(毛足)の短いものに替えることで案外すぐ解決したりします。
毛足の長い部分・布のほつれた部分からかじってしまう場合 ⇒ 毛足の短い敷物がおすすめ!
うさぎが、毛足の長いラグなどの敷物をかじって引っ張り出してしまう場合や、既にほつれているところからかじられてしまう場合は、カットパイルなどの毛足の短いものに替えるとうさぎの興味が削がれて解決することがあります。
敷物の下がフローリングなどのつるつるした素材なら、置くだけで吸着し汚れても簡単に洗えるタイルマットなどはかなりオススメ! 以下のように、一枚から買えるサイトもあるので、まずはお試しで買えるというのも良い点です。なお、通販サイトで敷物類を購入する場合は、パイルの長さや手触りが分からないことが多いので、事前に気になる素材のサンプルを送ってくれるサービスなどを利用しましょう。
ジョイントマットなどのつなぎ目や、敷物の角からかじってしまう場合 ⇒ クッションフロアがおすすめ!
ジョイントマットは100均でも手に入るうさぎ飼いの間で人気の商品です。しかし、中にはジョイントマットのつなぎ目からかじってしまう子もいます。また、敷物の角の所だけかじるタイプも。そういう場合は、まず角やスミなどのかじりやすい端の部分を家具などで覆ったり、バリケードを設けたりしてうさぎの口から届かなくする工夫が必要です。
そのうえでおすすめしたいのは、出来るだけつなぎ目の少ないクッションフロアやフロアシートです。うさぎの足でも滑りにくいマット仕様のものを選びましょう。歯に引っかかる部分がほとんど無いため、かじられる可能性が低くなりますよ。
マットを替えるだけじゃだめ!かじる習性も同時に満たしてあげて!ふれ合いの時間もたっぷりと
マットをかじられないものに替えれば、とりあえずうさぎの胃に繊維が詰まる心配は無くなります。ただ、このままではかじる本能が満たされなくなるため、対象が別のものに移ってしまうことも。また、マットをかじる原因が習性によるものだけでなく
- ストレス
- さみしさ
- わがまま
など他にもある場合は、根本的な解決が必要です。そのため、
- 他にかじれるものを用意し、それをかじってくれた時は沢山ほめてあげる
- 普段からうさぎとのスキンシップを充分に取り、ストレスや寂しさを埋めてあげる
こういったアプローチもとても重要なのです。時間はかかりますが、この対策を日ごろから気を付けてあげると、きっとうさぎのかじり癖も少しずつ改善していきますよ!なお、このあたりのこともトイレをかじる問題についての記事で深堀りしています。
マットや敷物はうさぎのお腹に悪い? 食べちゃったらどうすればいいの?
うさぎがマットや敷物をかじるけど、放っておいちゃダメなの? 危険なの?
と思う方もいるでしょう。また、
うさぎが糸や繊維を引き出して食べちゃった! どうしよう!
ということも。この章ではうさぎがマット・敷物をかじる危険性について説明したいと思います。
マットや敷物の繊維は、飲み込むと胃腸に詰まる危険がある
うさぎが明らかに糸や繊維をかじって飲み込んだりしているなら、要注意です。敷物に使われている繊維のほとんどを、うさぎの胃腸は消化できません。長い繊維がお腹に入ると、絡み合って消化器官に詰まる恐れがあるのです。
うさぎにとって、消化器官を常に動かすことは、呼吸と同じくらい大切なこと。その動きが滞ると、命の危険にもつながりかねません。また、日本では余り聞いたことがありませんが、海外では敷物に使われる合成繊維によって中毒症状が起こり得ると指摘されることもあるようです。
うさぎが敷物の糸や繊維を食べちゃった!速やかに病院へ連絡、指示を仰ぐこと
もしもうさぎがマットや敷物を食べてしまった場合は、
すぐに病院へ連絡しましょう。
量や繊維の長さにもよりますが、長い糸くず状のものを飲み込むのは、うさぎにとって最も危険なタイプの誤飲です。前項で説明した通り、消化器官に繊維が詰まると命の危険につながる可能性があるため、出来るだけ早めに対処することが肝心です。
病院が予約制だったり、受付時間外だったとしても、救急病院やネットの獣医相談室などに連絡して状況を詳しく話し、どうすれば良いのか指示を仰ぎましょう。具体的には、以下のような内容を相談すると良いですよ。
- 何をどの位飲み込んだか
- 飲み込んでしまってからの時間
- 病院へ行くまでに何をすれば良いか
うさぎは一度飲み込んだ物を口から吐くことが出来ません。体の構造上出来ないことなので、絶対に無理やり吐かせようとしたりしないでください。吐けないからこそ、胃腸に詰まることがより危険なのです。
まとめ
さて、今回はうさぎがマットをかじってしまうことについての対策や危険性を解説しました。まとめると、
- うさぎがマットや敷物をかじるなら、出来るだけ早く交換してやめさせる必要がある
- マットや敷物の素材選びは、うさぎが普段どこをかじるのかに注目すると決めやすい
- かじる本能を満たしてあげたり、ストレスを消してあげるようなアプローチも重要
- マットや敷物の繊維や糸がうさぎの胃腸に詰まると非常に危険
- もしも飲み込んでいた場合はすぐに病院へ連絡すること
以上のようになります。うさぎが敷物をかじること自体は、部屋んぽ中、あるいはサークル内でのよくあるお悩みです。しかし、うさぎにとって重大な危険を及ぼすリスクを少しでも減らすため、少しかじられるくらい大したことはないと放っておかず、早めに対処するようにしてくださいね!
なお、部屋んぽ中の他のお悩みについては以下の記事にもまとめていますので、ぜひご覧ください。