チモシー牧草、うさぎ飼いなら必ずお家にストックしてあると思います。消化器官が命のうさぎにとって、繊維質豊富なチモシー牧草はとっても重要な食べ物。なので、
大人になったらチモシーは食べ放題にしてください!
とお店や病院で教えてもらうことが多いと思いますが、
食べ放題と言っても実際にどれくらいの量をどうあげればいいのかよく分かりませんよね…。
これ、なぜ難しいかというと…実は、チモシーの与えるべき量と、実際にうさぎが消費する量は違うのです。どういうことなのでしょうか?今回は、そのカラクリを紐解くと共に、正しいチモシー牧草の与え方やよくある勘違いを解説していきたいと思います!
うさぎにチモシーを『与える量』は食べ放題!『消費量』とは違うんです!
さあ、ではうさぎにチモシーを与える時はどれくらいの量をどう決めればいいのでしょうか? まずはその答えから。
チモシー牧草は、うさぎがいつでも食べ放題できるように与えます。
具体的にはうさぎの体重×5%~+αで決めていきましょう!
さて、ここでいう体重×5%というのは、『うさぎが一日に実際に消費するチモシー量』のことです。ただ、それだけを与えればいいわけではありません。必ず+αで考える必要があります。この章では、その理由や考え方について説明しますね。
うさぎのチモシーの消費量(/日)は、体重×5%以上と言われている
成熟した大人うさぎがチモシーを一日に食べる量=消費量は、
体重×5%(g)以上
例:うさぎの体重が1.2kgなら、1,200(g)×0.05 = 60 g~
と言われています。また、ペレットや野菜なども含め、うさぎが一日に食べるご飯の総量の約8割をチモシー牧草にするということも理想です。
与えるべきチモシー量は、『消費量+αで、いつでも食べ放題』にしよう
次に、チモシーを『与える量』についてですが、『消費量』の体重×5%~だけではいけません。
消費量よりも多い量、具体的には
いつでもうさぎがチモシー牧草を食べられるようにしておけば良いです。
きっちりとgは決めない方がやりやすいですよ。
少し話がややこしいですが、うさぎはそれぞれ、牧草の部位の好みがあることが多く、
- 葉や穂を食べても茎は食べない
- 太い茎は好きだが細いものは食べない
など、沢山のチモシー牧草をあげても、一部は食べる・一部は遊ぶ(散らかす)ために使う、など全てを食べるわけではないことがほとんどです。なので、消費量だけをあげても足りないことが多く、もう少し沢山の余分量が必要になる、というわけです! 余分にあげる+αの量はうさぎそれぞれですが、きっちり決めなくても、とにかく
そのうさぎがどんな時でも、好きに牧草を食べられるくらい
与えておけば良いですよ。なので、一日一回の掃除の時には、必ずチモシー牧草がいくらか残っている状態が理想。残った牧草を捨てるのは少しもったいないと感じてしまうかもしれませんが、チモシーはうさぎの胃腸に大変重要な食材なので、大切なうさぎのためと思って我慢しましょう!
なお、与え方としては次のことを守れば大丈夫です。うさぎは香りの強い牧草が大好きなので、都度保存袋から取り出して与えてあげてくださいね。
- 一日一回(湿度の高い時は二回)、チモシー牧草を全部取り換え
- 少なくなったらその都度袋から出したてのチモシーを補充
↓牧草の鮮度を保つための、牧草保存に関する記事はこちら↓
よくある勘違い…食べ放題でいい牧草は『チモシー』などイネ科牧草だけ!
牧草は食べ放題!というお話で、とても多い勘違いがあります。それはどんな『牧草』も食べ放題でいいのか?という点です。正しくは、
大人うさぎの場合、チモシー牧草は食べ放題で良いけれどもアルファルファ牧草は食べ放題NG
なのです。病気や手術で療養中だったり、妊娠している親うさぎでない限り、ふつうの大人うさぎにとってチモシーは食べ放題で良いのですが、マメ科のアルファルファ牧草は与えなくて大丈夫。与えるとしても、あくまでおやつの範囲内です。なぜなら、マメ科の牧草は高タンパクな上にカルシウムの含有量も多いので、肥満や尿トラブルにつながりかねないから。
うさぎの牧草には
- チモシーを代表とするイネ科牧草(他にオーチャードグラスやオーツヘイなど)
- アルファルファを代表とするマメ科牧草(他にシロクローバーなど)
がありますが、イネ科牧草は総じて低タンパク・高繊維の傾向があるため食べ放題でOKというわけ。ですので、チモシーをどうしても食べないうさぎには、他のイネ科牧草で代替することも可能なんですよ。
ペレットや他の餌はどれ位の量を与えるべき?ペレットなら体重×1.5%!
さて、ここまではチモシー牧草に関するお話を書いてきましたが、実際はペレットやおやつなど、他のご飯も与えますよね。この章では、他のご飯についても簡単に説明していきます!
- ペレット:うさぎの体重×1.5%が目安、体格や体型を見て調整すること
- 野菜:うさぎの体重1kgにつき1日1カップ程
- おやつ:1日に5~10gを限度としてごく少量
- ペレット:朝あげたものが夕方までには無くなるくらいの量
- 野菜:生後4か月までは与えない
- おやつ:おやつの種類にもよるが、最低でも生後4か月までは与えない
なお、チモシー以外のご飯の量についてもっと詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
まとめ
今回は、うさぎのチモシーの量について、与え方や実際の消費量なども交えながらお話ししました。まとめると、
- 大人うさぎが一日にチモシーを実際に消費する量は、体重×5%以上と言われている
- チモシーを一日に『与える』量は、消費量+α=いつでも食べ放題できる量
- 牧草には食べ放題にしていいものと、だめなものがある!
以上のようになります。うさぎはチモシーを散らかすし、選り好みするし、もったいない!と感じることもあると思いますが、やはりうさぎのためにはチモシーを沢山食べてもらうことが何より大事。出来れば量を気にせず、たっぷりと与えてあげていただきたいところです。
それでもやはり、少しでも散らかす量を減らしたい!という方は以下の記事を参考に牧草入れを見直してみてもいいかもしれません。また、チモシー牧草といえば、『食べてくれない』というお悩みをお持ちの方も多いはず。そんな方向けにも記事を作っていますので、併せてご覧くださいね!