うさぎの部屋んぽをひと工夫!正しい準備で最高に楽しい時間を

うさぎの部屋んぽid949_アイキャッチ

今回は、うさぎを室内に放して遊ばせる、いわゆる「部屋んぽ」(部屋+さんぽ)について説明したいと思います。大好きなうさぎと同じ空間で過ごせる、癒しの部屋んぽタイムですが、実はうさぎ・人間の双方にとってメリットだらけのとても重要な時間だと知っていましたか? うさぎのストレス解消・運動不足予防になるだけでなく、人間も一緒に遊ぶことで仲を深める絶好の機会になりますよ。けれど、ただ部屋を放すだけでは充分に効果を得られないこともあります。

おまけに人間の部屋の中にはうさぎにとっての危険がいっぱい!

ですので、そのやり方をひと工夫し、正しい準備をすることが重要です。うさぎも飼い主も仲良く楽しめる、安全・安心な部屋んぽを実現させていきましょう。

ということでこの記事では、部屋んぽの正しい準備と工夫の仕方を説明し、注意点も補足したあと、是非知ってほしい『部屋んぽのメリット』についても解説していきます。

目次

うさぎの部屋んぽは、こう工夫! 楽しい時間を増やしてあげよう

ベッドの上のうさぎ_id949

まずは、部屋んぽって何だ? という超基本的なことからおさらいしつつ、部屋んぽをより充実した時間にするためのヒントを『工夫』という切り口で紹介します。

うさぎの部屋んぽって何? 概要をおさらい

ケージ飼いのうさぎであれば、一日の大半の時間、ケージの中のみが行動できる範囲となります。部屋んぽは、一日のうちでいくらかの時間、うさぎをケージの外に出してあげること。『部屋んぽ』という位ですから、原則的に部屋の中のみで行います。主な目的はストレス・運動不足の解消ですが、人間とのコミュニケーションに慣れてもらうことに役立てたり、歩き方・走り方などを見て健康チェックが出来る側面もあります。

やり方は、極論を言えばケージの扉を開けてうさぎを出してあげるだけ。しかし、人間が日常生活を送る部屋も、うさぎにとっては危険で不自由な場所になっていることがあります。なので、以下に述べるような事前準備が必要になってくるというわけです。

頻度・時間を工夫! 自分とうさぎのスタイルを見つけよう

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うさぎに部屋んぽをさせる頻度や時間について、多くの人は「1日1回、30分~2時間」と捉えているようです。実際、飼育指南サイトや書籍でも、推奨しているところをよく見かけます。

しかし、1日2回以上出しちゃダメ、2時間きっかりにしないとダメ、という訳ではありません。1回に出してあげられる時間が短いなら、1日2~3回と部屋んぽさせても構わないのです。また、部屋んぽの時間も特に上限がある訳ではありませんから、うさぎがケージに全く帰りたがらず、うさぎにとって安全な環境を用意出来ているなら、4時間、5時間と、徐々に部屋んぽの時間を多くしてもいいでしょう。

また、部屋に出す時間帯ですが、これも毎日ある程度固定できるなら夜でも昼でも構いません。ライフスタイルに合わせて頻度や時間を工夫し、自分たちだけの生活リズムを見つけることが大事です!自分とうさぎの最適な生活リズムを知ることで、「この時間帯はとにかくうさぎが走りたがるから、自分も付き合ってあげられるようにフリータイムを取ろう」など、具体的なコミュニケーションにつなげることができますよ。なお、もっと部屋んぽの時間について知りたい場合は次の記事で詳しく解説しています。ぜひ、ご覧ください。

サークルの置き方を工夫! 目指すは安全に楽しく遊べる部屋 

ケージ飼いをしている飼い主さんの中で、組み立て式のサークルを併用している方も多いのではないでしょうか。

初心者さん向けに説明しておくと、サークルとはうさぎが飛び越えられない高さの衝立(ついたて)のことで、囲むように設置することでうさぎの行動範囲を決められます。扉を開けたケージと組み合わせることで、より広い生活面積をうさぎに提供することが出来るアイテムです。フェンスの1枚1枚をパーツで結合させた組み立て式のサークルならば結合部分の角度を変えることで自由に可動させられますが、中には形の変えられない固定型のものも存在します。

普段は閉じている組み立てサークルを部屋んぽの際に広げ、『入ってほしくない場所や危険なものが置いてあるエリアへのゲート』として使うことで、より安全に部屋んぽを行うことが出来ます。本来なら危険物は全て除去しておくのが理想ですが、忙しい毎日の中で徹底するのが難しいという時はとても役立ちますよ。

慣れてくると人間に追いかけっこを仕掛けてくる子もいます。一緒に走り回る時でも、サークルでスペースを区切っておけば危険物にぶつかったりせず、安全に楽しく遊ぶことが出来るのでとても便利です。ただし、サークルを飛び越えてしまう程ジャンプ力のある子もたまにいます。うさぎの運動量に見合った高さのサークルを使うようにしましょう。なお、部屋んぽとサークルについての考え方は次の記事でより詳しく掘り下げています。

トイレの置き方を工夫! 失敗を減らすカギは『ご飯とセット置き』!

トイレの上のうさぎ_id949

部屋んぽの時間を長めに取る場合は、トイレを置いてあげましょう。ケージまで遠い場合、部屋の中にオシッコされてしまうこともあります。フローリングならばまだ掃除も簡単ですが、絨毯ともなると中々洗うにも苦労します。トイレについては、部屋んぽ中に失敗を繰り返してばかりという子も多いようです。一般的には「部屋のすみに置き、オシッコの匂いのついたトイレ材等を入れておく」と紹介されていますが、このとおりにやっても中々効果が出なかったり…。

実はトイレについても、ひと工夫で改善する場合があります。それは、『ご飯とセットでトイレを置く』こと。以前トイレのしつけについての記事(※下記参照)でも紹介しましたが、うさぎには牧草やペレットをモグモグながらウンチをする子が多くいます。そこで、トイレとご飯入れ・牧草入れをくっつけて置くと、自然とオシッコもそこでしてくれるようになるケースがあるのです。成功すれば人間の負担も減り、よりうさぎとの時間を楽しめるようになりますよ。

部屋んぽのトイレトレーニングは時間がかかることが多く、つい焦ってしまうかもしれませんが、うさぎとよくコミュニケーションを取り続ければいずれ改善に向かう子がほとんどです。ゆったり大らかな気持ちで構えてあげてくださいね。詳しくは↓の記事でも取り上げています!

部屋んぽをする上で絶対に気を付けたい注意点

以上、うさぎの部屋んぽをどう工夫するか紹介してきましたが、次は注意点を説明しておきます。部屋んぽ中のうさぎはあちこち探索したり人間に駆け寄ってきたり、とても可愛いものですが、だからこそしっかり注意点を学んでうさぎにイヤな思いをさせないようにしましょう。

危険物は徹底的に片づけよう! うさぎの命を守るため!

兎にも角にも、通電している電源コードだけは絶対にかじらせないように!

本当に危険です。床を這っているありとあらゆる電源コードはカバーで覆うか、うさぎの届かないところへしまいましょう。詳しくは以下の記事をご覧ください。

また、部屋に置いてあるものをかじるのもよくありません。かじり癖はすぐに直すことができないので、片づけられるものは片づけ、移動できないものは板状のスノコなどを使って保護するといいですよ。普段部屋んぽ中にうさぎが通るルート上に障害物があると、どかそうと必死になってしまったりするので、なるべくそういう場所には物を置かないことも重要です。

その他、観葉植物なども口に入らない場所へ移動させましょう。特にうさぎにとって有害な観葉植物などは、最悪の場合命に関わりますから、しっかり気をつけたいポイントです。

  • 壁紙(特に角の部分)
  • 机や椅子などの木製家具
  • 床に置いている新聞や本
  • 絨毯など床に敷いている布類

一般的な部屋では、上記の物が標的になりやすいです。絨毯やカーペットをかじってしまう場合は、フローリングシートやペット用マットなどを敷いて対策します。(絨毯を噛むからといってフローリングを直に走らせると滑ってしまって足によくないので、敷物もしくはペット用ワックスで対応してください)

慣れないうちは少ない時間から、目を離さないで見守ろう

部屋んぽを初めて行うなど、うさぎが部屋に慣れていないうちは30分~1時間など、部屋んぽを出来るだけ少ない時間にとどめておきましょう。人間だってそうですが、初めての場所は誰でも緊張するもの。「鼻がヒクヒクしっぱなし」「ずっと耳を立てて目を丸くしている」などはうさぎの興奮サインです。ずっと怯えて動かなかったり、隠れてしまったり、リラックスした様子が見られないなら、早めにケージに戻ってもらいます。

また、初めての部屋んぽであれば、飼い主のほうもまだ慣れていないはず。うさぎがどんな行動を起こすか予測のつかないうちは、付かず離れずの距離で見守りましょう。どんなものをかじろうとし、どんなルートを通り、どの場所を気に入るのか。こうしたことを把握することで、上で示した危険物除去などの安全対策などにも活かせますし、部屋のレイアウトなどの参考にもなります。

ただし、あんまりじっと見つめすぎるのもよくありません。行動を常に監視されていたらうさぎもリラックスできませんので、あくまで「横目で見守る」くらいのスタンスが最適です。人間だって、誰かにずっと観察されていたら楽しく遊べませんよね。

留守にする時はきっちり行動範囲を区切って

もしこれを読んでいるあなたがうさぎ初心者で、まだ慣れていない自覚があるのなら、部屋んぽ中に家を留守にするのは避けた方が良いです。放し飼いで完全に部屋に慣れたうさぎであれば可能ですが、まだケージ飼いの段階でいきなりうさぎを部屋に一人にするのは、やはり危険が伴います。

ですが、どうしてもうさぎの部屋んぽ中に出かけなければならないのなら、サークルやペットゲート、ドアや障害物などできちんと安全なスペースを区切ってからにしましょう。

部屋んぽはメリットだらけ! うさぎとの仲を深める絶好の機会

ベッドの上のうさぎと人間_id949

最後に、部屋んぽのメリットについてです。実はこれが一番伝えたいことでもあります。特に初心者さんでまだうさぎとの関係が十分に深まっていない場合、部屋んぽは非常に役立ちますよ!

うさぎの部屋んぽというと、何となく「うさぎを部屋で自由にさせて遊ばせる」という、どちらかというとうさぎの一人遊びのイメージが強いのですが、本当は人間とうさぎの間でより深いコミュニケーションを取る絶好の機会なのです。もちろん部屋んぽのメリットはうさぎの運動不足解消・ストレス解消でもありますが、最大のメリットはうさぎとの関係を深め、改善できること。

部屋んぽは、うさぎから人間へアクションを起こせる貴重な時間

例えば、うさぎは飼い主であるあなたに、自分から甘えに行くことが出来ます。普段、ケージの中で暮らしているうさぎの場合、行動が制限されますから、人間に対し意思表示をすることは多くありません(ケージをかじったりはしますが、どんな要求なのか見極めるのは困難)。人間からうさぎを構いに行っても、うさぎの気分がどうなのか知るのは中々難しいところ。

けれど、部屋を自由に動き回れる状態で、あえてうさぎがあなた(飼い主)に近づきコンタクトをとる場合は、ほぼ確実に構って欲しい証拠なのです。このタイミングで撫でてあげたり、オモチャで遊んだり、追いかけっこをしたりすれば、うさぎも「やった~!遊んでくれた!!」と喜ぶでしょう。『一緒の時間を共有して遊ぶ』というのは非常に重要で、一気に距離が縮まります。

部屋を自由に動き回るうさぎを観察することで健康チェックや個性の把握にも役立つ

上の項目ではうさぎから人間に対するアクションについて書きましたが、人間の側からも部屋んぽ中のうさぎを観察することで得られるメリットがあります。部屋の中という、ケージ内では見られないうさぎの行動を観察することで、うさぎの好きな場所・様々な癖・走り方に変なところ(ケガ)はないか等々、沢山の情報を得ることが出来るのです。

初心者さんなら尚更、自分のうさぎについて詳しく知ることは重要です。「うちのうさぎがこんな行動をとる時は、こんな気分の時なんだな!」等、普段は中々気付かないことも分かったりするので、ケージの中では出来ない行動を沢山させてあげるといいですよ!

まとめ

さて、本記事では、うさぎの部屋んぽについて工夫・注意点やメリットを説明しました。最後に記事の要点をまとめて、おさらいしましょう。

  • 頻度や時間は、自分とうさぎの生活リズムに合わせて工夫する
  • サークル・トイレの置き方を工夫して安全で快適な環境をつくる
  • 部屋んぽの鉄則は危険物を完全になくすこと、特に電源コードは注意!
  • 慣れないうちはしっかり見守り、留守番は避けて
  • 部屋んぽ最大のメリットはうさぎと仲良しになるチャンスだということ

部屋んぽを、ただケージから出すだけの時間ではなく、あなたとうさぎにとってもっと素敵なものにするために。ケージの外には危険も沢山ありますが、正しい知識を身に着けて準備を行えば、部屋んぽ中のうさぎとぐっと仲良くなることが出来ます。是非この記事の内容を、楽しいうさぎライフに役立ててくださいね!

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