うさぎを家族に迎えることになった! じゃあまずは…
うさぎの餌ってどれくらいの量あげればいいの?
食べ物のこと。初めてうさぎを迎える人なら、真っ先に思い浮かぶ疑問だと思います。恥ずかしながら管理人の私も、実はうさぎを初めて迎えるまでうさぎのご飯について、ニンジンとか野菜をいっぱい…? 位しか知りませんでした。(勿論今は沢山勉強したので、きちんとした食事をうさぎに食べてもらっています)
実は、『うさぎの餌』とひとくくりにしても、うさぎの食べる食材は複数あるんです。主食は牧草(一番重要なのは実は牧草なんですよ!)とペレットで、新鮮なお水をたっぷり。あとはお楽しみとして野菜やおやつを食べるのが一般的なうさぎの食事です。
餌=ペレットとするなら体重×1.5%という分かりやすい指標があります。しかし、牧草や野菜なども『餌』とするなら、それぞれの食材によって与えるべき量が違います。また、うさぎの年齢や体重などによっても量は変わるのです。食べ物はうさぎの健康にとても重要な影響を与えます。それは人間と同じです。だからこそ、きっちり基本の知識を身に着けてくださいね!できるだけ分かりやすく書いているので、どうぞ安心して読んでみてください。
うさぎの『餌』=ペレットなら体重の1.5%が目安量!牧草は食べ放題で、野菜やおやつは…?
まず、冒頭でも書いたとおり、うさぎの『餌』には
- うさぎ用ペレット
- 牧草(これが一番重要!)
- 野菜・おやつ
- 水
があります。各食材やうさぎの成長ステージによっても適量が違うので、それぞれ項目別に詳しく解説していきましょう。
うさぎ用ペレット
うさぎの『餌』=ペレットという意味ならば、大人うさぎの場合は【体重×1.5%(g)】が目安量と言われています。ペレットは成長ステージによって適切な量がかなり変わる食材なので、きちんと理解する必要があります。以下に簡単なポイントをまとめてみましょう。
成長ステージ | ペレットを与える量 |
---|---|
生後4か月までの子うさぎ | 朝(夕)にあげたものが夕方(翌朝)に空になっているくらいの量。ペレットは成長期用のものを選ぶ。 |
生後4か月~1歳まで | 1日に体重×3~5%(g)程。少しずつ量を制限して大人うさぎのペレット量へ近づけていく。 |
生後1歳~の大人うさぎ | 1日に体重×1.5%(g)が目安。運動量などによって個体差があるので観察をしながら量を調整する。 |
ペレットを計量するには細かい単位まで量れるキッチンスケールがあると非常に便利です。ひとつ持っておくとペレット計量だけでなくいざという時に薬の量を量ったり、色々と役に立つので、持っていない方は是非導入を検討してみてください!
↓ペレットについては、より詳しい記事を別に書きましたので、もっと知りたい方はこちらも読んでみてください。
牧草
うさぎのご飯は、ペレットよりも実は牧草のほうが重要です。うさぎは頻繁に何かを食べて常に消化器官を動かしていなければいけない生き物なのですが、これには沢山の繊維質(=イネ科の草であるチモシー牧草などに豊富に含まれる)が必要。ペレットよりも牧草が主食、と言われるのはこれが理由なんです。基本的にチモシー牧草は食べ放題でOKですよ。
成長ステージ | 牧草を与える量 |
---|---|
生後4か月までの子うさぎ | チモシーよりも栄養価が豊富な、アルファルファ牧草(マメ科)を食べ放題で与える。 |
生後4か月~1歳まで | アルファルファの量を徐々に減らし、チモシー牧草をたっぷり食べ放題で与える。 |
生後1歳~の大人うさぎ | チモシー牧草をいつでも食べ放題に。新鮮な状態を保てるよう少量ずつ補充するのがポイント。 |
↓チモシー牧草の量については、より詳しい記事を用意しています。もっと知りたい方はこちらもどうぞ。
野菜・おやつ
意外かもしれませんが、野菜やおやつはうさぎに必ずしも与えなくてはいけない食材ではありません。ですが、うさぎとのコミュニケーションに役立てるという理由で、1日に少量を与えるなら大丈夫でしょう。
成長ステージ | 野菜・おやつを与える量 |
---|---|
生後4か月までの子うさぎ | 腸内環境がまだ不安定なので野菜もおやつも与えないほうが良い。 |
生後4か月~1歳まで | 野菜ならごく少量から慣らし、食欲や糞の様子を見ながら徐々に種類も増やしていく。おやつは無添加のドライリーフやフルーツなどをごく少量(小さじ1/2程)。1回の量は少なくても、この時期に出来るだけたくさんの種類の食材を試して好物を知っておくと後々役立つ。 |
生後1歳~の大人うさぎ | 野菜は体重1kgにつき1日1カップまで(コマツナ等の葉物野菜なら2~3枚)、おやつは与えなくても良いが、食欲が落ちた時などに好物が刺激となることもあるのでたまに少量(5~10g程)を与えるのはOK。 |
↓子うさぎ時代に始める野菜デビューに関しては、詳しい記事を書いていますのでもっと知りたい方はこちらを読んでみてください。
水
最後に、『餌』の概念からは外れるかもしれませんが、うさぎの食生活に欠かせない水についてです。昔はうさぎは水を飲んだら死ぬ、などという説がありましたが、もちろん迷信です。新鮮な水は、うさぎの生命にとってとても重要。水をきちんと飲めていなければ、食べたものをきちんと消化することができず、それこそ死んでしまいます。
なので、水はいつでも新鮮なもの(最低でも1日に2回は替える)をゴクゴク飲めるようにしてあげましょう。基本的に水道水で大丈夫です。夏場など水が悪くなりやすい環境の場合は特に頻繁にチェックしてあげてください。うさぎによって水飲み器も合う合わないがありますので、下記を参考に選んでみましょう!
初心者が勘違いしやすい!『1回分の量』なのか『1日分の量』なのか確認して
さて、うさぎの『餌』=ご飯の量に関して、とても初心者泣かせで、ぜひ注意していただきたいポイントがあります。それは、飼育書や商品の袋に書かれている量、またはお店や病院などで指導された量が
1回分の量なのか? 1日分の量なのか?
をきちんと確認すること! うさぎは人間と比べてとても小さい動物なので、例えば「このペレットを30gあげてください」と言われた量が、1日分なのか1回分なのか、私たち人間からすると判断しにくいため、誤解が起こりやすいです。例えば人間なら、お医者さんで「健康のために雑穀米を茶碗3杯分食べてください」と言われれば、ああ、きっと1日分だろうなと感覚で判断できるのですが…。
この違いを誤解したまま放っておくと、うさぎが知らず知らずのうちに痩せたり太ったりしてしまいかねません。初心者のうちほど、その量が1回分なのか、1日分なのか、体重1キロに比してのものなのか、きちんと単位を確認しておきましょう!(初心者ではなくとも、私は今でもたまに勘違いします…)
最終的には調整が必要! そのためにも基準量を知り、そこから始めましょう
ところで、ここまで書いてきたうさぎの『餌』=ご飯の量ですが、全てのうさぎにこれだけあげれば良い! という訳ではありません。うさぎは実に個性豊かな動物で、食いしん坊のぐうたらさんで、食事をあげればあげるだけどんどん太ってしまう子もいますし、こだわりが強くすぐ食べ飽きて余り量を受け付けない子もいます。
なので、最終的にはそのうさぎの体格をみて量を調整する必要があります。もし太っている場合はペレットやおやつなど太りやすい食材を制限したほうが良いですし、痩せすぎている場合はもっとペレットを食べさせたり、アルファルファ牧草などで栄養補給しなければなりません。なお、うさぎの体格を見る基準ですが、下表にまとめているので参考になさってください。
体格 | 上から見たとき | 触ったとき |
---|---|---|
良い体格 | おしりがふっくら丸く、背中には骨が浮いていない | 背をなでると骨は確認できるがきちんと脂肪がついていて柔らかい手触り |
痩せている | おしりまで細長いシルエットで、背骨や肋骨が浮きくびれがはっきりしている | 背に触れただけでゴツゴツと骨を感じて脂肪の手触りが無い |
太っている | 胴体からおしりまでにくびれがなく、背中も肉がついている | 背をなでても骨を感じず脂肪がつきすぎている |
本記事で書いてあることや、飼育書やお店・病院での一般的な指導などはあくまで『大失敗しないための基準量』なので、まずはそれを目安に食事を与えます。それでも体重や体格が基準からずれてしまう場合は各自で調整しましょう。そのためには、毎日自分のうさぎとふれ合い、愛情をもって向き合うことです!
初心者さんには少し難しいと感じるかもしれませんが、撫でた時の感触や抱き上げた時の重み、毎日繰り返していれば必ず変化を感じ取れるようになります。ぜひ、これを読んでいるあなたが『自分のうさぎマスター』になってあげてくださいね!
まとめ
さて、今回はうさぎの『餌』について、食材や成長ステージ別に基準量を紹介してきました。まずは、本記事の内容をおさらいしてみましょう。
- うさぎの『餌』はペレットだけではなく牧草や野菜・おやつ、水なども含まれる
- ペレットなら大人うさぎは体重×1.5%、子うさぎは成長ステージごとに基準量が違う
- 牧草は大人ウサギならチモシーを食べ放題、子うさぎはアルファルファ牧草を中心に
- 野菜やおやつは生後4か月までは我慢、ごく少量を与えるようにして、水はいつでも新鮮なものをたっぷりと
- 初心者は特に、量の単位をしっかり確認する。最終的にはうさぎに合わせて食事量を調整できるようになるのが理想
うさぎが意外とグルメで、その量も細かく適量が異なるということが分かりましたね。 昔は学校の校庭でキャベツやニンジンだけを細々と食べていたイメージのうさぎですが、実はきちんとした食事管理をすれば犬や猫と変わらないくらいの寿命と愛情、コミュニケーション力で私たちに向き合ってくれる動物です。あなたの大切な家族であるうさぎのためにも、正しいご飯の量を知り、健康でいてもらえるようにしましょう!