今回は、多くのうさぎ飼い主さんが頭を痛めるトイレのしつけについて、体験記を交えて記述していこうと思います。
まず結果として。管理人は自分のうさぎのトイレについて、ほぼカンペキにしつけに成功しています。
オシッコについては95%の確率でトイレにしますし、しつけは出来ず普通そこら中にしてしまうと言われるウンチも、90%はトイレにしてくれているので、掃除はとてもラクです。(これについて、うさぎにはとても感謝しています。掃除がラクなことって、人間にとってはとても嬉しいので…。)
しかし、ここまで来るのに平坦な道のりではありませんでした。初心者なりに試行錯誤して、今の方法に辿り着いた形です。そのカギは、レイアウトにありました!
いまだにうさぎのトイレについて悩む飼い主さんはとても多くいらっしゃいます。今日は、そんな皆様のために、うさぎのトイレについての一般的なやり方と、管理人が成功した方法をご紹介します。
うさぎのトイレしつけ問題で大変なこと コロコロウンチはいいけど、盲腸便とオシッコが…
うさぎを迎えてから、程なくしてぶつかるトイレ問題。知恵袋やSNSなどを見ていても、うさ飼いの多くがトイレのしつけに苦労しているようです。
特に困るのが、盲腸便とオシッコを失敗されること。うさぎのウンチは二種類、コロコロした普通便と、ベタベタしている盲腸便があります。この盲腸便がクセモノで、ケージの金網についたり、へやんぽ中に絨毯にべっとりされると掃除が大変です。同じことがオシッコにも言えます。特に、へやんぽ中は感電事故の危険性もありますしね。
ということで、是非とも成功したいうトイレのしつけですが、一体どうすればいいのでしょうか? まずは一般的に広く知られている方法から紹介していきます。
まずは一般的なしつけ方をおさらいしてみよう
まずは、トイレのしつけに関して、飼育書や多くの指南サイトでも記載されている一般的なやり方です。どちらかというとこれはオシッコのしつけについてですね。
ここは、サッと流し気味で記述します。というのも正直、管理人は、『よくあるやり方だけでは成功していない』のです。しかし、これらも対策した上で次に進んだほうがより確実でしょう。しつけは、いくつかのやり方を組み合わせて取り組んだ方が効率的と考えています。
一般的なしつけ方その1 匂いで誘導
動物が排泄場所を決める際に、自身の匂いを頼りにするという習性を利用した方法。具体的には、うさぎのオシッコがついた新聞紙やウンチそのものをトイレに入れておきます。犬猫のトイレしつけでも同様とされていて、有名ですね。
一般的なしつけ方その2 お尻を上げたらトイレに乗せる
うさぎは、オシッコをする際にしっぽをピョコンと持ち上げるしぐさをします。この瞬間にトイレへ連れて行けば、段々とトイレでしてくれるようになる、ということを期待する方法です。ただし、しっぽを持ち上げるのはオシッコの直前で間に合わないことも多いうえ、しっぽが短いので見極めがかなり難しいという側面もあります。
一般的なしつけ方その3 トイレが上手にできたら褒める
どんなしつけにも言えますが、褒めるしつけは絶対にやったほうがいいです。うさぎは世間一般で思われている以上に知能の高い動物。きちんと人間が『褒めてくれている』『喜んでくれている』ことを理解して、それを嬉しいと感じています。トイレに乗った時・上手に排泄出来た時に褒めてもらえれば、うさぎは自ら進んでトイレに乗る回数を増やすようになります。
我が家の成功体験談 トイレのレイアウトを『牧草近く』に変えるだけ
さて、一般的な方法を把握したところで、いよいよ我が家の成功例をご紹介しましょう。最初は単に「うちのうさぎが特別だったのかも」と思っていましたが、この方法で成功している人が他にもいることが後になって分かりました。
『うさぎは食べながらウンチをする』?!
我が家のうさぎは、上の一般的なやり方でも5割くらいはトイレで排泄するようになっていましたが、残りの5割は失敗していました。半年以上その状態で、もう諦めるしかないかなと思っていた頃、かかりつけのお医者さんに「トイレと牧草入れを近づけてみたら?」とアドバイスを受けたのです。
曰く、ウシ、ウマなどの草食動物は、草を食みながら排泄をすることも多いそう。言われてみればそうですね。動物園や牧場でよく見る光景な気がします。うさぎも食事をしながら排泄することは珍しくないとのことで、思いきってトイレと牧草・ペレット入れの位置を繋げてみました。
実際の配置図を紹介!
さて、では我が家の実際の配置図を見ていきましょう。トイレの位置は定石どおり、ケージのコーナーに。ぴったりくっつくように、牧草入れやペレット入れを配置します。トイレの中から、うさぎが牧草を食べられるように意識して置いてみました。
部屋に放すときも同様に、トイレをコーナーに設置(下の画像参照)。部屋に置く時のポイントは、トイレからしか牧草を食べられないようにしてしまうことです。部屋の中はケージと違って広いので、レイアウトによってはトイレに入らず脇から牧草を食べ、そこの床にオシッコしたりしてしまいます。
トイレ外から見ると牧草エリアは阻まれているので、トイレからしか食べられません。
意外なほどあっさり成功
上記のようにトイレのレイアウトを変えた結果、一週間以内に我が家のうさぎはオシッコの失敗が殆ど無くなりました。(完璧とは言いません。未だに1ヶ月に一回くらいは失敗します) ちょっと拍子抜けしたくらいの短期間です。また、ウンチについても基本的に牧草を食べている間しかしないので、ほぼトイレ以外にはしません。これが本当に助かっています。
もしもこれを読んでいるあなたがトイレのしつけに悩んでいるなら、是非この方法も試してみてください。先ほども書きましたが、他にも成功した方々がいらっしゃいますし、うさぎが牧草を食べながらウンチをするというのは決して珍しくありません。衛生面についても、牧草入れに直接オシッコをするわけではないので問題なしです! オススメの方法です。
トイレのしつけにうさぎの年齢は関係ない 大人からでも充分可能
トイレに限らず、しつけ関係は「早いうちにやれ」と言われますね。実際、子うさぎの時からしつけを、と指南する飼育書やサイトも数多くあります。それ自体は悪いことではないのですが…いっぽうで「大人うさぎのしつけは出来ない / 難しい」とも思われているようです。
しかし、そんなことはありません。うさぎは子供時代よりむしろある程度成長してからのほうがしつけやすいという考えのお医者さんもいますし、私は大人うさぎを我が家に迎えましたが、トイレのしつけも成功しています。あなたのうさぎが大人であっても、どうか諦めないでくださいね。
うさぎがトイレを失敗してしまったらどうすればいい?
頑張ってうさぎにトイレのしつけをしていても、失敗してしまうことはあります。そんな時はどう考え、どう対処すればよいのでしょうか? 場合によっては注意しなければならないケースである時もあります。
トイレ失敗で叱るのはNG
うさぎがトイレを失敗した時にうさぎを叱るのは絶対にやめてください。普通に嫌われるだけです。
確かにうさぎは頭のいい動物ですが、人間にとっての「良いこと」「悪いこと」の尺度では生きていません。そもそもうさぎのトイレを『トイレとして使ってほしい』と考えているのは人間の都合です。その場所でトイレが出来なかったからといってうさぎを叱っても、「なんか人間が勝手にフキゲンで、うるさい」という認識を持たれる程度でしょう。どちらかというと、この感覚は猫に近いかもしれません。ちなみに、昔は叱るしつけが主流だった犬でさえ、近年はしつけ方法が見直され、褒める方向に移行しています。
そもそもペットは人間の思い通りに動く生き物ではなく、あなたと同居・共存してくれている、別の種類の動物です。何でもかんでも言うことを聞かせるべき相手ではないこと、しっかり意識しましょう。
『成功』の基準は低めに捉える~時たまの失敗は大目にみて~
どんなにしつけが上手くいっていても、たまに失敗してしまうことはあります。普段はきちんとトイレで排泄していて、週に1回とか月に1回失敗するくらいなら、あなたのうさぎはトイレのしつけに大成功しています。
「まだしつけが出来てない、どうしよう」と深刻にならず、「こういう時もあるね、普段は成功してるんだし!」位の気持ちでいましょう。うさぎのウンチやオシッコは、他のペットと違って匂いも少ないので、失敗しても余り神経を尖らせないでくださいね。
急に沢山失敗するようになったなら、注意が必要
それまでずっと成功していて、トイレのレイアウトや生活環境も変わっていないのに、突然失敗を多発するようになったなら、注意深くうさぎの体調を見たほうがいいでしょう。万一、体調に変化が見られるようなら病院へ相談です。泌尿器系・生殖器系の病気の可能性も考えられます。
ただ、トイレの失敗の多くは何らかのストレスによるものだと言われています。「本当に『生活環境の変化』がなかったのか?」をうさぎ目線でよく考えるようにしてください。人間視点だと気づかない、意外な変化がうさぎの身の回りに起きている可能性もあります。
まとめ
さて、この記事では、うさぎの飼い主が悩みがちな「うさぎのトイレのしつけ方」について説明しました。では、最後に要点をまとめておきましょう。
- 一般的なやり方は、匂いで誘導・しぐさを見逃さず・出来たら褒める
- トイレとご飯(牧草)入れをドッキングさせたらアッサリ成功
- 大人うさぎも問題なくしつけ可能
- ちょっとの失敗は大目に見て 急な失敗の多発は要注意
今回、一般的なしつけのやり方と管理人が実際に成功した方法をご紹介しましたが、どのやり方でも言えるのは『焦らないこと』。焦る気持ちは痛いほど理解できますが、やはり一朝一夕には成功しないものです。
記事中でも書いたとおり、うさぎはあなたが何でも思い通りにさせるための動物ではありません。人間とうさぎ、違う種類で同居するのですから、ゆっくり歩み寄ってもらう位の気持ちを大切にしましょう。目指すは、うさぎも人間も幸せに暮らす生活です。