うさぎの部屋んぽはとても楽しい時間です。しかし、部屋んぽ中にありがちなのがこの問題…
「うさぎが部屋の中でトイレをしてしまうんです~!」
そう、うさぎの部屋んぽ粗相問題です。普段使っているカーペットやクッションなんかに間違ってオシッコされてしまった日は、かなり落ち込んでしまいますよね。我が家のうさぎも、初めのうちは中々トイレを覚えられませんでした。(今ではほぼ完ぺきに覚えてくれています)
けれど、本来うさぎは排泄場所を決める動物。どんな子でもトイレを覚えてくれる可能性はありますよ! 大切なのは、原因を探り対策をすることと、何より根気よくうさぎと向き合うことです。と、話がマインド面になってくると「そんなことか」と思われがちなのですが、これが意外と重要で、かつ本当に難しいんですよ。
今回は、うさぎに部屋んぽ中、トイレをどう覚えてもらうかについて対策法を掘り下げ、かつトイレ問題との付き合い方のコツをお教えしますね。どうか、初心者さんほど焦らずゆっくり取り組んでほしいと思います。
うさぎが部屋んぽ中にトイレを覚えられない原因と対策は? レイアウトにもコツがある!
まず最初に、「うさぎが部屋んぽ中のトイレを覚えられない原因と対策」についてお話しします。ただし、言っておかなければならないのはどの対策にも時間がかかる可能性があり、すぐにうさぎがトイレを覚えられるとは限らないことです。今回の記事全体のテーマですが、この問題は大らかな気持ちでじっくり取り組むようにしてくださいね!
【原因1】部屋んぽの時間が長い・部屋が広すぎて我慢できずにトイレをしてしまう
物理的に部屋んぽ時間が長かったり、部屋が広くケージやサークル内のトイレまで距離があると、間に合わずに失敗に繋がってしまいます。特に部屋んぽを始めてまだ間もない子うさぎなどは、部屋に慣れていないため緊張や興奮で失敗してしまう子も多いです。
まずは、例え1~2時間の部屋んぽ中であっても、うさぎが催したらすぐにトイレに行けるよう、部屋の中にもトイレを配置します。うさぎは『牧草やご飯を食べながらトイレをする』という習性の子がかなり多いため、これを利用してレイアウトを組みましょう。ポイントはうさぎがトイレからしか牧草etc.を食べられないようにすることです!詳しくは↓の記事でも書いているので参考になさってください。
なお、管理人のうさぎはこのやり方でほとんどのトイレ失敗をなくすことができました。多少ポロポロ出てしまうウンチは仕方ありませんが、大部分はトイレから牧草を食べている最中にまとめてしてくれるのでありがたいです。
【原因2】部屋に自分のにおいをつけて安心するためにあえてマーキングをしている
うさぎに限られませんが、動物は自分のにおいが付いているエリア内(いわゆる縄張り)では安心して活動できる傾向があります。そのため、部屋んぽデビューしてすぐの頃はマーキング(男の子も女の子もします)の意味で粗相が激しくなるのが普通です。
なお、縄張り意識と言ってもその中はボク/私の天下!というよりも、単に安心材料として部屋に自分の痕跡が欲しい、というマイルドな意味であることが多いですよ。ちなみに、去勢・避妊手術を終えると嘘のようにあっさりマーキングが無くなるケースもあります。
もしも毎回同じ場所にオシッコしてしまう!など、既に定位置が出来ているのなら、その場所にトイレを置いてしまうのが一番簡単です。部屋の中だと高さのあるトイレに飛び乗るのが面倒でその脇にしてしまう子もいるので、その場合は下記のような小型犬用トイレトレーなど平らなトイレでチャレンジすると上手くいく確率が高まります。
また、ケージやサークル内などいつも使っているトイレを部屋んぽの時に一緒に出してみるのも有効です。既に自分のにおいがついている物がひとつ部屋にあるだけで、うさぎにとっては多少の安心材料になります。暫くトイレに行っていないなと思ったら、部屋んぽ中にそのトイレにうさぎを誘導し、「ここトイレだよ、トイレしていいよ~」などと声をかけながら背中からおしりを優しく撫でてあげるとトイレをしてくれることもあります。
飼育書などによく書かれている『うさぎがソワソワして尻尾を持ち上げたらトイレの合図なので急いでトイレに乗せる』という方法は、確かにそのとおりなのですが、尻尾をあげたら次の瞬間にはオシッコ…という場合が多く、正直なところ初心者のうちはかなり見極めが難しいです。それよりは、うさぎが最後にトイレをしたのがいつだったか覚えておいて、そろそろかなというタイミングで部屋トイレに誘導するほうが簡単かなと思います。
【原因3】うさぎが何らかの疾患を抱えている
考えたくないことですが、うさぎが泌尿器系の病気や骨折などのケガを負っており、それが原因で失禁をしてしまうというケースも稀にあります。特に、今まで全く失敗しなかった子が頻繁に粗相するようになった場合は、念のため体調や食欲も見てあげましょう。
病気が原因であれば、ほとんどの場合他の体調変化があります。部屋んぽ中で粗相するだけでなくケージ内でも失敗を連発したり、お尻や後ろ足がいつも尿で濡れているなどの発見があった場合は出来るだけ早めに病院へ相談したほうがいいでしょう。
また、高齢うさぎや手術直後、病み上がりなど筋力が衰えると粗相が増えてしまうケースもありますが、この場合は回復まで様子をみてあげたり、たくさん遊んで筋力を戻す手伝いをしてあげましょう。
うさぎに部屋の中でトイレを覚えてほしい時の心構え・接し方のポイント
原因と改善策を紹介した上で、うさぎの部屋んぽトイレにお悩みの方へお伝えしたいポイントがいくつかあります。どれも『飼い主の心構え』といった部分で、少し軽視・敬遠されがちかもしれませんが、実はこうしたうさぎとの接し方もトイレ問題の解決には非常に役立つため、出来るだけいつも頭の片隅に留めておくと良いですよ。
うさぎがトイレを失敗しても、絶対に叱らない
部屋んぽ中にうさぎがトイレを失敗したとしても、『絶対に』叱ってはいけません。うさぎが部屋の中で粗相をする背景には、前の章で解説したような理由が必ずあります。そのどれもが、うさぎ自身の責任ではありませんよね。うさぎにとっては習性で『新しい場所で安心したいからニオイづけのためにトイレした』に過ぎないのに、なぜ叱られたのか理解できないでしょう。うさぎが叱られたことを原因と関連付けられない時に人間が怒る態度を見せると、うさぎとの信頼関係が崩れてしまいかねません。
トイレを成功出来たら、徹底的にほめてあげる
目的の場所で部屋んぽ中のトイレを成功出来たら、必ずすぐに沢山声をかけてほめてあげましょう。うさぎは人間の態度を敏感に感じ取っています。トイレの成功で人間が喜んでくれたらそれが良い学習体験となり、段々とうさぎもトイレをそこでしてみよう、という方向に歩み寄ってくれますよ。
結果を焦らない、時間と根気が必要なことを理解する
うさぎのトイレ学習にはかなりの時間がかかることが普通です。猫や犬のように短期間では終了しないので、こればかりは忍耐です。また、時間がかかることを見越して、部屋んぽの間はいつ粗相をされても大丈夫!という準備をしておくと随分対処が楽になります。いつでも洗濯できるシーツやジョイントマットを敷いておけば、トイレの失敗にも寛容になれますよ。
まとめ
いかがでしたか? 今回はうさぎの部屋んぽ中のトイレ問題について、原因と対策、そして心がけたいポイントを解説しました。まずは記事の内容をおさらいです。
- うさぎの部屋んぽ中のトイレは、時間と根気が必要だが覚えてもらうことができる!
- 部屋んぽの時間が長かったり部屋が広すぎると失敗するので、トイレのレイアウトを工夫し改善する
- 部屋に自分のにおいがついていないためにマーキングしている場合は、マーキング位置にトイレを置く
- 突然失敗が増える場合は、何らかの病気の可能性も考え体調も観察する
- うさぎがトイレを失敗しても叱らず、成功したらほめる。焦らない心構えも大事
きちんと対処しても中々結果が出ないと、ついイライラしたり焦ったりしてしまうかもしれませんが、ぜひ、多少の失敗も笑って受け流せる気持ちの余裕を持ってあげてください。うさぎは本当に賢く、いつも人間のことを観察し、歩み寄るべき相手か警戒すべき相手かを吟味しています。自分をおおらかに迎えてくれる人だと分かれば、うさぎも緊張を解いてリラックスし、部屋んぽ中もトイレの場所を決める余裕が生まれてきます。
なお、部屋んぽの他の疑問については、次の記事で解説しています。特に部屋んぽデビューしたての頃だと、トイレ以外にも気を遣う項目が多いと思いますので、ぜひ一度目を通してみてくださいね! あなたのうさぎが部屋んぽ中のトイレを覚えてくれますように。最後までお読みいただき、ありがとうございました。